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アモン・トビンがこの時点で推し量ったものとは、第1次アシッドリバイバル以降、約20年間にわたるテクノミュージックの歴史におけるクリエィティビティの振り幅である。
彼はダブステップ的なサウンドメイキングに特殊な視覚効果を付随させ、踊らせる事よりも見世物的な要素を誇張することで、尚もダンスミュージックとしての機能を果たそうとする現行型テクノを崩壊させて見せた。
(重厚なキックが打ち込まれる度にそれに呼応するエフェクト効果が文字通り何かが崩れ落ちるような音に聴こえる。)
すなわちテクノの影響下において、もはや発展の余地があるのはそれらを介するインターフェースのみであるということを今回のプロジェクトで証明したのである。