ACADEMIC ACID REVIVAL FOR A NEW LIVING SOUNDS

新しい音響ムーブメント「補完派」を巡る学術的アシッドリバイバルのススメ

Early Works 2008-2011 (Bandcamp Original), by shotahirama


shotahirama.bandcamp.comshotahirama.bandcamp.com
Stay on the Light

Stay on the Light

Stay on the Light

  • shotahirama
  • エレクトロニック
  • ¥1528
shotahiramaの別名義を含む初期作品群がBandcampでリイシューされている。
彼のpost punk以前のサウンド志向がグラデーションを描くように開陳されていく。
ノイズ、コラージュ、テクノ、アンビエントグリッチと90年代からゼロ年代という時代性を捉えながらも雑食性が非常に旺盛な印象を受けるが、これだけ様々な素材が混在していても音の一つ一つが非常にクリアであるところにこの作家の個性、または狂気性を窺い知れる。
post punk以降の彼の作品には更に先進性が加わっており、post punkにおけるその先進性が今こうしてカオス化する社会の激動と合致しようとしている矢先に、彼はまた新たな地平を目指している。
2019年に発表した新作Rough Houseはオールドスクールなヒップホップを今あえて根底から掘り起こしつつ形骸化したクリック(ヒップ)ホップとでもいうべきもので、仮想空間の高速移動を思わせるグリッチは子供が手遊びしたような安寧なスクラッチノイズに変換され、一種異様なムード漂うビートミュージックになっていた。そしてまもなくリリースされるStay On The Lightもまたその延長にある作品であることが予想される。
今ようやく彼の新作群が理解不能であるということを自覚できている。
先行公開されたミュージックビデオIM ON FIREも先鋭的なビデオアートを掛け合わせてあるが、現代的(風)な映像がことごとくその時代性に飲み込まれていくことをあざ笑うようなブレイクビーツはこのポストパンデミックの世界を清陰から傍観している印象さえ受ける。
この理解しがたい新しい音楽は、それでいてそこに介在する謎という謎が聴覚を誘惑して止まない。
この「謎」そのものが途轍もなく美しく愛おしい。
これこそが未知なる音楽が未知たる瞬間にある状態なのだろう。
Rough House

Rough House

  • shotahirama
  • エレクトロニック
  • ¥1528
post punk - EP

post punk - EP

  • shotahirama
  • エレクトロニック
  • ¥917
shotahirama.bandcamp.com
niwanokns.hatenablog.com
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