これはもはやポスト・ダブステップ(裏付けの無い偶然の産物)ではなく、それら現行型のテクノさえも文献化し自己の音楽に取り込むことで生成された新しいミニマルミュージックである。
これを聴くと、ダブステップ特有の波打つようなベース音が、まるでいつまでも最先端のダンスミュージックとしてそこに居座ろうとするテクノミュージックが新しい音楽に取り込まれまいと、もがき苦しんでいるような情景さえ浮かんで来る。
マイク・パラディナスがプラネット・ミューのオーガナイズに勤しむことで長年追い求めて来た新天地がここにやっと見出されたことになる。